母川回帰


人は、故郷を離れて長く生活していると、時々、ふとした拍子に故郷へ帰りたい気持ちにかられることがある。

さて魚はどうであろう。

ここは、一部河川の水が無くなっています。毎年、秋から冬にかけて干からびて水がほとんどなくなりますが、春になるとまた水が元に戻り、魚たちが戻って参ります。

 

10キロ近くに渡って、水が無くなり魚の姿を見ることもなくなるというのに、水が元通りになれば、魚たちは下流から川を登って、元の場所へ戻ってくる。わざわざ流れに逆らい危険をかえりみず苦労を重ねて登ってくるというこの自然のメカニズムはとても不思議な気がする。

 

 

それは、例えば鮭が生まれた川に戻ってくるのはなぜか? という疑問にも繋がるのではないだろうか。

 

因みに、鮭の生態で最も知られている所は、生まれた川に帰って産卵するという母川回帰(ぼせんかいき)の習性であると言われる。各国の学者が標識漂流等を行って実験したところ、おおよそ80%の鮭が生まれた川に戻ってきたという調査結果がある。

 

川でかえった稚魚は翌年の雪解けまで川の上流にいて、4~10センチ位の大きさになったころ雪解け水と一緒に川を下り、一気に海に入る。しばらく河口付近でうろうろしたあと外海に出て大航海に旅立ちます。日本からカナダやアラスカ海域を経由し、再び日本に戻るまで4年という歳月をかけ、ざっと4000~7000kmも泳いでいる。

 

気の遠くなるような広い海を泳ぎ、どうやって自分の生まれた川を見つけだすのだろうか。現在最も有力な説は「鮭は母川の“匂い”を敏感にキャッチして生まれた川に戻る」というもの。最近の研究では特に「その川特有のアミノ酸成分」を嗅ぎ分けているらしいことが分かってきました。

 

鮭は生まれた川の近くまでは地球の磁気や太陽の向きなどを頼りにやってきます。鮭の嗅覚は人間の想像を上回る能力があり、川口から160~320km離れた沖合いでも母川の匂いを感じとることができるのだそうです。
こうして回遊しているうちに母川の“匂い”に出会い母なる川へと遡り始めるのだと言われる。

 

だとすれば、サケほどの能力がないにしても、近くの川に生息する、コイやフナ、ナマズなどの淡水魚の多くは、自分が生まれ育った河川の匂いを敏感に感じ取り、故郷へ戻ろうとする力が同じように働いていると考えられる。

 

では魚たちが認識するこのような特別な能力は、進化の過程の中で自ら作り出したというのだろうか?

否!?

進化に伴い発達していったというのが一般的な考えではあろうが、自然の摂理は深遠であり、人智の及ばぬところ。
もの言わぬ大きな存在によって創造されたと考える方が、神秘的で浪漫があるような気がします。

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