梅雨に入ってから、あまり雨が降らない時期が続いていましたけど、台風以来、ようやく雨が降る機会も多くなりました。
でも、もうそろそろ梅雨明けするでしょうから、それを過ぎたら完全に夏シーズン到来です。
気温も35℃以上の日も多くなり、日中は、暑くて釣りに出かける気力がほとんど無くなってしまうというのが例年の話。
人間もそうですけど、魚にとっても、やはり、水温が高すぎるのは体の方が参るようで、喰いがかなり落ちてきます。
なぜ、喰いが落ちるのか? ちょっと調べてみると…。
以前、こんなのがニュースで出ていました。↓
ため池のコイなど2千匹死ぬ 福岡、水温上昇で酸欠か
「福岡県行橋市稲童にある農業用ため池・石堂池で20日、約2千匹のコイやフナが死んでいるのが見つかった。市環境課が池の水を調べたところ、毒物などはなかったが、水温が34度あった。環境課と保健所は、猛暑と少雨で水温が上がり、酸欠で死んだとみている。
石堂池は広さ約4・5ヘクタール。少雨と猛暑の影響で水位が下がり、岸近くに浮いていた魚のなかには体長40センチ以上のコイもあった。近くの男性は「4、5日前から増え始めた。こんなに大量に死ぬのは珍しい」と話した。 」という。
他にも
神奈川県の千ノ川、中流の2.5km間に、大漁の魚の死骸が見つかる。
この川に生息する、ボラ、ハゼ、コブナなど、その数は数千匹に及び、特に魚の死骸が多かった場所の水質検査をしたところ…。
ここでは、ヒ素やシアンの有害物質は、検出されず、水中の酸素も異常がなかったという。
ではなぜ水質検査では正常だったのに、魚が大量死したのか??
現場は、魚の死体が発見される一週間前、台風による大雨に見舞われています。
川底に溜まっているヘドロが攪拌(かくはん)されれば、水中の酸素量が減ってしまうという。
またヘドロは、酸素と強烈に結びつく硫化水素を含んでいるため、吸い込むと体内の酸素も奪われてしまう。実は、この台風に起因する「魚大量死」は、これまでにも至るところで起きている。
水質検査で異常が出なかったのは、専門家の意見からすると、採水した地点が問題で、川の水は、常に流れて移動している為、魚の死体発見後に採水しにいっても、もう遅いらしいのです。
全国では、暑い季節に入ると、こういったケースをよく耳にするけれど、魚が大量死する原因としてまとめると、
① 水中の酸素低下
② 水の異常な温度変化
③ 細菌や伝染病の感染
などが事例として報告されています。
特に①②の水中の酸素低下と温度変化は、魚の大量死がない場合でも、なんらかの形で魚の活性を妨げるものでしょうから、食いが落ちるのは当然のことかもしれません。
そう考えると、暑さというものには、生き物が順応できる限度みたいなものがありますから、釣りをする「人」も「魚」もやっぱり、ほどほどの温度が大切ですね。